
2月8日に第3回ウェビナー「地域の課題を世界につなげて探究するグローバルPBLとは?」を開催しました。つくば市立春日学園義務教育学校7年生の生徒達が、「SDG4:教育」を身近な「いじめ」の視点で深掘りし、インドの中学生と「問い」と「議論」を繰り返して探究的に協働学習した実践を発表しました。また、教師が学習の成果物を作成する場面でどのようにAIを活用したかについて発表しました。
■セミナー内容
【テーマ】「地域の課題を世界につなげて探究するグローバルPBLとは?」
【日 時】2月8日(土) 14:00~15:00 ※オンライン(Zoom)
【内 容】
1.「地域の課題を世界につなげて探究するグローバルPBLとは?」(ジャパンアートマイル)
2.アートマイル国際協働学習に学ぶ (つくば市立春日学園義務教育学校7年生)
「KASUGA SDGs Smile Project」(生徒)
「先進的なAI活用について」(教師)
3.参加者との対話の時間
■発表資料
<ジャパンアートマイル>
「地域の課題を世界につなげて探究するグローバルPBLとは?」
<春日学園義務教育学校の生徒>
「KASUGA SDGs Smike Project
■発表者の感想
・一年前にはこのようにインドの学校と一緒にSDGsやいじめについて取り組むとは思ってもいませんでした。今回、学んだことがこのように活かされていくのだということが分かったので、これからもいろいろなことにチャレンジしていきたいと思います。
・アートマイルに参加して気付いたことは、日本だけの活動ではなくてインドと協力することで新たな発見が生まれるということです。自分の考えを相手と共有することで自分の考えが広がったし、ただ学習するだけでなく実践にもつながったのでとても充実していました。みんなにもやってもらいたいです。
・アートマイルに参加してその度に知れることがいっぱいあってすごい良い経験ができているので、やってとても良かったと思っています。
・インドに送ったダンスの動画は僕が編集させてもらいました。ダンスだと言葉が違っても心を一つにできるということを実感しました。
・私は、英語で世界中の人と話したいということを目標にして参加しました。最初は話すことだけを考えていたけれど、最終的にいじめについてみんなで話し合う中で、世界で意見が違うことの難しさ、面白さを知れたことがとても良かったです。
・私は美術部として壁画作成に携わりました。インドと様々な議題について話し合ったり、絵を描くときには協力し合ったりして様々なことを学べました。先輩の協力をもらうこともあって、美術部としても成長できたと思います。
・私は新規採用教員として一年目です。アートマイル国際協働学習、AIの活用、SDGsについてそれぞれの学びから2国間のいじめの現状や防止策についての学びへの広がりは素晴らしいものでした。さらにこの学びの成果を一枚の壁画にするアートマイルの学習において、先進的なAIの活用が生徒の思いや考えを広げることを目の当たりにし、とても良い経験ができました。しかし、全てをAIに任せるのは難しく、AIで出てきたものを人が取捨選択し、上手に活用することで新たな思考につなげることができるということは生徒自身が感じたとおりです。AIが子どもたちの思考を深め、国際協働学習の一方策になると考えると、生徒自身も自分自身もワクワクする思いでいっぱいです。
■参加者からの感想・質問
・学年全体で取り組んで100名を超える大所帯だということですが、実行委員の生徒さんの活動がうまく機能して全体として大きな学びになっていると感じました。AIを活用というところが新しいと感じました。とても参考になりました。
・AIを活用することが美術の得意・不得意にかかわらず生徒全員が壁画デザインに関与するソリューションとなっており、素晴らしいと感じました。 また、インドとの協働の過程で、日本の生徒が「(インドの)教員でなく、生徒の意見を聞きたい」と要望されたとのエピソードについては、その積極性が大変印象的でした。
・(Q)長い活動機関の中でモチベーションが下がることもあったと思いますが、そんなときはどのように対応されましたか?
→(A)相手の子どもたちが試験や学校行事で動けない時期に、学習とは直接関係ないのですが相手の先生がインドの街や歴史的なことを教えてくれました。そのときに子どもたちはインドのリアルに触れることができ、直ぐに教えてもらったことに感想を返しました。結果的にはそれが学びの幅を広げることになり、壁画の中にも「未来に残したい文化」として入っています。
・(Q)絵に関心ある子達だけが参加できるものではなく、このように多くの生徒が参加できるのはとても良いと思いました。CANVAですが、全く馴染みが無いところから始めるにはどうしたら良いか助言いただきたいです。最初に教員の研修があったと聞きましたが、だれがどのような研修を行ったのでしょうか?
→(A)夏休みにICT担当の教員がAIの使い方を学ぶ校内研修をしてくれました。「CANVAで学校のゆるキャラを作る」というお題でした。その時の学びが楽しく、その後は自分でいろいろ調べて、どの場面でどのように使うか考えたり勉強して、生徒を指導することができました。