2022年6月25日・26日にオンラインで「日本生活科・総合的学習教育学会 第31回全国大会(広島・三原大会)」が開催されました。当大会の「自由研究発表」では、財団と昨年度の参加校2校がアートマイル国際協働学習の発表をしました。

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■一般財団法人ジャパンアートマイル 塩飽隆子
「世界の多様な他者と協働する探究学習の課題と展望」

■山口県立宇部高等学校 有馬真由美 教諭
「アートマイル協働プロジェクトを活用した探究学習 」

■岡崎市立常盤小学校 丸山美来 教諭
「主体的に考え、協働的に追求し、行動する子どもの育成」
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参加者との質疑応答からピックアップ

<一般財団法人ジャパンアートマイル「世界の多様な他者と協働する探究学習の課題と展望」についての質疑応答>

Q.提案の中で国際協働学習の流れとポイントについての説明がありました。①調べ学習②共有③融合④創造⑤評価という学習過程はどのような考えを基にして考えられているか教えていただけたらと思います。
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A.ご質問をありがとうございます。①調べ学習 ②共有 ③融合 ④創造 ⑤評価 という学習過程についてお答えさせて頂きます。
アートマイルは、学校の始まりも長期休みの期間も違う海外の相手と、一年間継続して協働学習を行います。共通のテーマ(社会の課題)について調べ、議論し、自分たちの新しい価値を生み出すところまで到達するには、見通しを持って学習活動を行う必要があります。しかも海外の相手と一緒に進める協働学習ですから、いつ何をするのか「共通の見通し」が必要です。
そこで、学習の流れに沿って押さえるポイントを明確にしたものが、①調べ学習から⑤評価までの5つの段階です。段階毎にねらいを持って学習を進めることで、学習の質の向上が期待できます。また、初めての教師でも容易に取り組むことができ、これまで参加した1,690校 の全ての学校で学習を完結することができました。

①調べ学習
相手と合意したテーマについて調べ、課題を見つける
(ポイント)社会で起きていることに関心を持ち、自分事にする
②共有
調べたことを相手と共有し、見つけた課題について議論する
(ポイント)多様性を理解する、グローバルな視点を持つ
③融合
課題解決の議論を深め、自分たちが望む未来について考え、議論の中から生まれた想いを世界に発信するメッセージにする
(ポイント)批判的・多角的な視点で議論を掘り下げる、双方の想いを込めた独創的な自分たちならではのメッセージを作る(新たな価値)
④創造
メッセージを込めた成果物を協働して創る
(ポイント)自分たちが生み出した新たな価値を具現化する
⑤評価
学習全体を振り返って評価する
(ポイント)学習を通して自分がどう変わったか見つめて自己評価する

学習の流れとポイント、各段階でやるべきことを示したTo Do リストはこちらからご覧いただけます。http://artmile.jp/activity/iime/learningflow/  
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Q.ご回答ありがとうございました。
それぞれの学習過程の大切さについて理解が深まりました。また、分かりやすくまとめられていて、経験の少ない先生方にとってもとても利用しやすい内容になっていると感じました。ポイントに説明されていることは、これからの時代の子ども達にとって必要な力だと思います。そのような力が身に付く活動は大変素晴らしいですね。
アートマイル国際協働学習プロジェクトでは、実践される先生方をサポートする資料が充実していると感じました。様々な資料があることで実践する際のハードルが下がり、国際協働が取り組みやすいというのは実践をする教師にとっては心強いと思います。
国際協働学習の課題として取り上げられていた「問いを見つけられない」や「議論が深まらない」ということは子ども達だけではなく、教師にとっても必要な力だと思います。このようなプロジェクトに参加することで、子どもには将来国際社会において発揮される力が身に付くことが期待できると思いますが、教師にもそのような力が育まれることが期待できるのではないかと思います。