2024年8月2日に仙台で開催された「全国国際理解教育研究大会」で、宮城県宮城野高等学校の教師と生徒がそれぞれアートマイルの発表をし、高校生が「国際理解・国際協力奨励賞」を受賞しました。

■教師の研究発表

宮城県宮城野高等学校 鈴木幸恵教諭
オンラインで教師室での学びを超える -アートマイル国際協働学習プロジェクトを通して-

宮城野高校では2022年度に始まった「総合的な探究の時間」で12系統のゼミナールを開講しています。その中の一つ「国際・語学ゼミナール」で2022年度と2023年度に「アートマイル国際協働学習プロジェクト」に取り組み、パキスタン、インドネシアの学校と協働学習を行いました。鈴木教諭は、生徒が「教室での学びを越える」と感じた学習を振り返って、生徒と教師の変容について研究しました。

(「研究のまとめ」から抜粋)生徒が、教室での学びを超え、それを面白いと感じる新しい自分を知ってはっとしたように、背景の異なる人同士が繋がることで生まれる生徒の達成感、自己肯定感を高め、同世代の高校生から直接現地の問題を見聞きしたり一緒に考えたりすることで、生徒が自らも未来の世界を担う一員だと意識できる学習を追求し、提供していきたい。

■高校生の研究発表

研究のタイトルは「空気を“読む”から“作る”へ」。本研究は、国際交流を通して日本人の「空気を読む」傾向を指摘する内容が評価されて「国際理解・国際協力奨励賞」を受賞しました。

宮城県宮城野高等学校 生徒
「空気を“読む”から“作る”へ」

高校生の研究では、海外の学習相手とオンライン会議をしたときに伝えたいこと聞きたいことがたくさんあるのに言えない、つまり自己表現を控えてしまうのは、英語力だけの問題ではなく、日本人の特性があるのではないか?という独自の視点でテーマを設定し、①その特性を明らかにし、②コミュニケーションが阻害されている実例を集め、③解決するためにどのように行動すべきかを提案しています。

高校生は「アートマイルでの気付きを学会で発表したい」と自ら先生に申し出て研究成果をまとめて発表し、奨励賞を受賞しました。