2021年度「文部科学大臣賞」は山口県立宇部高等学校に決定しました。

大臣賞・特別賞の選校に当たっては、2021年10月に東北学院大学学長特別補佐稲垣忠教授を審査員長として選考委員会を発足し、6名の審査員が参加校の協働学習を審査しました。国際協働学習のツールであるアートマイルフォーラム上での相手校との学習状況から優秀な取組を行っている学校を選校しました。

■評価

山口県立宇部高等学校は、台湾の Kaohsiung Municipal Hsin Chuang Senior High School との協働学習において、国際交流をして相互理解を深める学習にとどまるのではなく、SDGsの1貧困、5 ジェンダー平等、6安全な水、13気候変動、14・15海と陸の豊かさなど10の項目 について両校で5つのグループに分かれて現代社会が抱える課題について考え、 相手と議論し、解決策を一緒に考える協働学習ができていた。特に日本側が双方の生徒の意見が一目で比較できるワークシートを作成して議論 のベースとするなど工夫して学習をリードしていたところが素晴らしい。お互いに相手から刺激を受けながら、批判的な視点で考え、多角的な視点で議論 ができたこと、その結果「自分たちが一緒に社会の課題を解決していく」という 意識が生まれたところを評価した。

■壁画

【題名】未来への約束 Promise to the Future

<壁画に込めたメッセージ>

協働学習では、自分たちの社会が抱える課題について考え、共有し、その解決策について意見を交わしてきました。その過程で絞りこんだキーワードをイメージ化して制作したのが「未来への約束」です。
大空に浮かぶ風船には協働学習で取り組んだSDGsのゴールが描かれています。壁画の右背景に現代社会の抱える課題のイメージを配しました。国境や人種を超え、こうした課題を解決していこう。「未来への約束」を交わし、次世代へとバトンをつないでいこう。その暁には壁画の左背景に描かれたような、自然と共存した社会が待っているのです。